先日、旅行に行ったときのことです。夕食のお店を決めるのに、私が見たのはInstagramとGoogleマップのレビューだけでした。
検索して公式ホームページをじっくり読む…ということを、そのときの私は一切していません。マップで近くのお店を出し、星の数と口コミをざっと読み、インスタで料理の写真と店内の雰囲気を確認して、決めました。時間にして数分です。
Webで集客する仕事をしている自分自身がこの選び方をしている、という事実。これはお店をやっている方に、ぜひ知っておいてほしいと思うんです。
お客様は「お店の言葉」より「他人の言葉」を信じる
ホームページや広告に書いてあることは、当然ですが、お店側の言葉です。「自慢の一品」「こだわりの空間」…どのお店も良いことを書くに決まっている、と見る側は分かっています。
一方、口コミは利害関係のない第三者の言葉です。「接客が丁寧だった」「量が思ったより少なかった」…良くも悪くも本音が書いてある。だから信じられる。一般に、購入や来店の判断で口コミを参考にする人は年々増えていると言われていますが、体感としても、初めてのお店選びで口コミを見ない人のほうが少数派ではないでしょうか。
つまり今の時代、あなたのお店の第一印象は、あなたではなく過去のお客様が作っているんです。
口コミは「待つ」ものではなく「集める」もの
ここで大事なのは、良い口コミは黙って待っていてもなかなか増えない、ということです。人は不満があるときは書き込みたくなるのに、満足したときはわざわざ書かないもの。放っておくと、口コミは実際の評判より悪いほうに偏りがちなんです。
だから、満足してくださったお客様に、こちらからお願いする。これに尽きます。
- 会計時やお見送りのときに「よろしければ口コミをお願いします」と一言添える
- 口コミ投稿ページに直接飛べるQRコードを、レジ横・テーブル・ショップカードに置く
- 常連さんや、その場で褒めてくださった方には特にお願いしやすい
注意点として、割引と引き換えに良い口コミを書いてもらう、業者から口コミを買う、といった行為は規約違反ですし、見る人が見れば不自然さは伝わります。あくまで「書きやすい環境を作る」ことに徹するのが正解です。
悪い口コミこそ、お店の見せ場です
「悪い口コミを書かれるのが怖い」という声もよく聞きます。気持ちはとても分かります。でも実は、見込み客が注意深く読んでいるのは、悪い口コミと、それへのお店の返信なんです。
低評価に対して、感情的に反論しているお店。無視しているお店。そして「ご指摘ありがとうございます。◯◯についてはこのように改善しました」と誠実に返しているお店。どこに行きたいと思うかは明らかですよね。悪い口コミへの誠実な返信は、マイナスをむしろ信頼に変えてくれます。
もちろん、良い口コミにも短くていいのでお礼を返す。「ちゃんと人がいるお店だ」という空気は、返信の積み重ねからしか生まれません。
返信のコツは、定型文の使い回しに見えないことです。口コミの中の具体的な言葉…「◯◯を褒めていただき」「◯◯の件では」…を一言拾って返すだけで、印象はまるで違います。1件あたり1分もかかりません。この1分の積み重ねが、次のお客様への何よりの営業になります。
集まった口コミは、二次活用できます
いただいた口コミは、マップの中に置いておくだけではもったいない資産です。お客様の声としてホームページに掲載する、印象的な言葉をSNSの投稿で紹介する、チラシやメニューに添える…。第三者の言葉は、どの媒体に載せてもお店側の言葉より強く働いてくれます。実際、私たちが制作するホームページでも、お客様の声のページは読まれやすい定番コンテンツです。掲載の際は、投稿者が特定される情報の扱いにだけ配慮して活用してみてください。
口コミ・SNS・ホームページは役割分担です
冒頭の私の行動を思い出すと、レビューで信頼を確認し、インスタで雰囲気を確認して決めています。ただ、これは業種によります。高額な商品や、じっくり比較される商売なら、最後にホームページで詳細を確認する段階が入ってきます。
口コミは信頼の入口、SNSは雰囲気の入口、ホームページは決め手の受け皿。全部を完璧にする必要はありませんが、自分のお客様がどこを見て決めているのかは、一度考えてみる価値があります。
まとめ
お店の第一印象は、いまや口コミが作っています。だからこそ、満足したお客様に書いてもらう工夫と、すべての口コミへの誠実な返信を、日々の営業の一部にしてしまうこと。特別な費用はかからず、今日から始められる集客対策です。旅先の私がそうだったように、あなたのお店も今この瞬間、誰かに口コミで選ばれようとしているかもしれません。
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