COLUMN

「福井にWeb制作会社は少ない」は本当か

2026.08.31最終更新 2026.09.09

Web制作

「福井にWeb制作会社は少ない」は本当か

「福井って、ホームページを頼めるところが少ないですよね」

県外から移ってこられた経営者の方や、初めてサイトを作る方から、この言葉をよく聞きます。東京や大阪と比べれば、事業者の数が少ないのは確かです。ただ、「選択肢がない」かというと、それは違います。数え方の問題であることが多いんです。

今日は福井でWebを頼める先をタイプ別に整理してみます。どこが優れているという話ではなく、向き不向きが違うという話です。最後に自社がどこに立っているのかも書きます。

タイプ1:総合広告代理店・印刷会社のWeb部門

もともと紙媒体やイベント、看板を手がけてきた会社が、Webも扱っているケースです。福井にはこのタイプがいくつもあります。

  • 向いている:会社案内・パンフレット・展示会の装飾・Webをまとめて発注したいとき。窓口が一本化できる
  • 確認したいこと:Webの制作を社内でやっているか、外部に出しているか。外注の場合、公開後の細かい修正に時間がかかることがある

タイプ2:地元の小規模なWeb制作会社

数名から十数名で運営している会社です。KOiKiもここに入ります。

  • 向いている:作ったあとも相談しながら育てていきたいとき。顔を合わせて話を詰めたいとき
  • 確認したいこと:得意分野の偏り。デザインに強い会社、システムに強い会社、集客・広告に強い会社で中身がかなり違う。制作実績を見て、自社の業種に近いものがあるか見ておくとよいです

タイプ3:フリーランス

福井にも実力のある方が何人もいます。制作会社を通すより費用を抑えられることが多く、話が早いのも利点です。

  • 向いている:予算を抑えたいとき。作るものがはっきり決まっているとき。社内にある程度Webが分かる人がいるとき
  • 確認したいこと:体調不良や別案件で連絡が取りにくくなる時期があること。長期の保守をどうするか、最初に決めておくと安心です

私たちも、規模や内容によっては「その予算ならフリーランスの方のほうが合います」とお伝えすることがあります。

タイプ4:県外・オンライン完結の制作会社

打ち合わせをすべてオンラインで済ませる会社です。福井にいながら東京の会社に頼むことは、今は普通にできます。

  • 向いている:特定の業界に特化した会社に頼みたいとき。デザインの引き出しの多さを求めるとき
  • 確認したいこと:現地での撮影が必要な場合の費用。地域の事情(商圏の感覚、地元の競合、県内の支援制度)は前提の説明から必要になります

タイプ5:自分で作る(ノーコード・テンプレート)

WixやSTUDIO、BASEなどを使えば、費用をかけずに始められます。これも立派な選択肢です。

  • 向いている:まず試したいとき。更新が多く、自分で触りたいとき。予算が限られているとき
  • 確認したいこと:作る時間は自分の時間だということ。20時間かければ、時給換算で相応の費用がかかっています

ご相談を受けて「今の段階なら、ご自身で作ったほうがいいです」とお伝えして終わることも、年に何度かあります。

「少ない」と感じる本当の理由

選択肢は5タイプもあります。それでも少なく感じるのは、たぶん比べ方が分からないからです。

料金表の形がバラバラで、同じ「ホームページ制作50万円」でも中身が違う。だから並べても比較にならず、選択肢がないように見えてしまいます。

比べるなら、金額ではなくこの4点をそろえて聞いてみてください。

  1. ページ数と、原稿は誰が書くのか
  2. 写真の撮影が含まれるか
  3. 公開後の修正は誰がどこまでやるのか、費用はどうなるか
  4. スマホ表示・問い合わせフォーム・地図・SNS連携が含まれるか

この4つをそろえて聞くと、見積の差の理由がだいたい見えてきます。ページ数が同じでも、原稿を全部こちらで書くのと、お客様からいただいた文章を流し込むのとでは、かかる時間がまるで違います。金額の差の多くは、この「誰がどこまでやるか」の差です。

どのタイプに頼むときも、確認しておきたい3点

タイプに関係なく、契約前に聞いておいたほうがいいことがあります。ここを確認せずに進めて、あとで困っている会社を何度も見てきました。

1. ドメインとサーバーの名義

自社の名義になっているか、制作会社の名義になっているか。制作会社の名義のまま連絡が取れなくなると、サイトごと動かせなくなります。ドメインは自社で取得し、自社で管理するのが原則です。

2. 制作データの扱い

将来ほかの会社に引き継ぐとき、データを渡してもらえるのか。「渡せません」という契約もあります。良し悪しではなく、事前に知っているかどうかの問題です。

3. 公開後に誰が更新するのか

自社で更新する前提なら、管理画面から触れる範囲がどこまでかを確認してください。「お知らせは自分で書ける」と思っていたら、更新のたびに費用が発生する仕組みだった——というすれ違いは、いまだによくあります。

KOiKiがどこに立っているか

私たちはタイプ2の小規模な制作会社です。強みと弱みを並べておきます。

  • できること:Web制作、SNS運用代行、広告、印刷物、ロゴまで一通り。公開後も運用しながら手を入れ続けること。福井県内なら訪問して打ち合わせできること
  • できないこと:大規模なシステム開発。数十名体制の会社と同じ速度で同時に多くの案件を進めること。補助金の申請代行(行政書士業は行っていません)

この条件で合わない場合は、そう伝えます。合う会社を紹介できることもあります。

「うちの場合はどのタイプが合うのか」というご相談でも大丈夫です。実際にどんな仕事をしてきたかは、制作実績のページをご覧ください。

article author

株式会社KOiKi 代表取締役 中谷 蓉織

代表取締役 中谷 蓉織

福井市を拠点に、Web・広告・グラフィック・パッケージなど幅広いデザイン分野で
16年以上のキャリアを持つクリエイティブディレクター。 企業や店舗のブランディング、Webサイト制作、SNS運用、広告設計など、トータルな集客支援を行う