
「ホームページはあるんですが、新しい患者さんが増えている実感がなくて」
歯科医院の先生から、こうしたご相談をいただくことがあります。デザインは整っている。診療内容も並んでいる。それでも動かない。福井県内には歯科医院が多く、ほとんどの患者さんが複数の医院を見比べてから決めています。
理由を探るとき、私たちはまず患者さんが実際に見ている場所から逆算します。作り手が力を入れた場所と、見られている場所は、けっこうずれています。
最初に見られるのは、診療時間とアクセス
アクセス解析を見せていただくと、歯科医院のサイトでよく読まれているページは、ほぼ決まっています。
- 診療時間・休診日
- アクセス・駐車場
- 院長やスタッフの紹介
- 初めての方へ
- 料金(自費診療)
治療内容の詳しい解説ページは、思ったほど読まれません。患者さんは「今週の木曜の午後に行けるか」「駐車場はあるか」を確かめに来ています。
特に土曜・日曜・平日夜の診療は、検索の入り口そのものです。「福井市 歯医者 土曜」で探している人にとって、そこが分かりにくいサイトは選択肢から消えます。診療時間の表は、スマホで開いたときに1画面で読める形にしてください。
駐車場は「台数と場所」まで書く
福井は車で通う患者さんがほとんどです。「駐車場あり」だけでは足りません。何台停められるか、医院のどちら側か、満車のときはどうするか。写真が1枚あるだけで、初めての人の不安がかなり減ります。
福井市内の医院でも、道路から入口が見えにくい立地は珍しくありません。通りから見た外観の写真は、地図よりも役に立ちます。
先生の人柄が、いちばん見られています
歯科医院は、技術の差が患者さんには見えません。だから最後は「この人に診てもらいたいか」で選ばれます。
顔写真は、白衣で正面を向いた硬いものより、診療している様子や患者さんと話している場面のほうが伝わります。経歴に加えて、どんな治療を心がけているか、痛みへの配慮をどう考えているかを、先生自身の言葉で書いてください。代筆された文章は、読む人に分かります。
スタッフ紹介も同じです。歯科衛生士さんの顔が見えている医院は、それだけで印象が違います。
「怖い」「痛い」への答えを書く
歯科医院を探している人の多くは、行きたくないけれど行かなければならない状態です。検索窓に「痛くない」「怖い」「何年ぶり」と打ち込む人がいます。
- 麻酔をどうしているか
- 説明にどれくらい時間を取るか
- 何年も通っていない人が、どう受診すればいいか
- 子ども連れで来られるか
この4つに答えたページを1本つくるだけで、初診の問い合わせが動くことがあります。
歯科医院のサイトでよくある失敗が、開院のときに作ったまま10年以上さわっていない状態です。スタッフの顔ぶれも診療時間も変わっているのに、サイトだけが開院当時のまま。患者さんは、そこから「この医院は今どうなっているのか」を読み取ります。
すべてを作り直す必要はありません。診療時間、スタッフ紹介、料金。この3か所を年に1回直すと決めておくだけで、古さはかなり目立たなくなります。
自費の治療は、別のページに分ける
矯正、インプラント、ホワイトニング、小児歯科。これらを探している人は、一般の虫歯治療を探している人とは調べ方が違います。金額を比べ、症例を見て、通院の回数を確認します。
こうした治療は1つにつき1ページを用意してください。治療の流れ、通院の回数と期間、費用の総額、想定される副作用やリスク。特に費用は、総額と分割の可否まで書いてあると問い合わせにつながります。トップページにすべてを詰め込むと、どの情報も届きません。
医療広告のルールは必ず確認を
歯科医院のサイトには、医療広告に関するガイドラインが関わります。治療前後の写真の扱い、患者さんの体験談、自費診療の費用表示など、書き方に決まりのある項目があります。
制作会社がすべてを判断できるものではありません。掲載内容は、必ず先生と、必要に応じて保健所などの窓口にご確認ください。私たちも判断の難しい部分は、確認をお願いしたうえで進めています。「これくらいなら大丈夫です」と制作会社が言い切る場合は、その根拠を聞いてみてください。
予約の入り口を、電話だけにしない
スマホで見ている人が電話番号をタップしたら、そのまま発信できる状態にしておく。これは基本です。加えて、Web予約かLINEの窓口があると、診療時間外に見ている人を取りこぼしません。福井県内でも、歯科医院を探す時間帯は夜と日曜に山があります。
まとめ
患者さんが見ているのは、診療時間、駐車場、先生の人柄、そして不安への答え。治療内容の解説を厚くする前に、この4つが1画面で分かるかを確かめてみてください。福井の歯科医院は、比べられる前提でサイトを作る必要があります。
今のサイトをスマホで開いて、木曜の午後に診療しているかどうかが3秒で分かるかどうか。そこから見直すのが、いちばん手数の少ない改善です。





