COLUMN

福井の旅館・民泊のホームページとOTAの使い分け方

2026.08.17最終更新 2026.09.09

Web制作

福井の旅館・民泊のホームページとOTAの使い分け方

「予約はほとんど予約サイト経由なので、自分のところのホームページは見られていないものだと思っていました」

福井県内の宿の方から、こう聞いたことがあります。確かに予約件数はOTA(楽天トラベルやじゃらんなどの予約サイト)が大半でした。ところがアクセス解析を見ると、宿の名前で検索して自社サイトを開いている人は、毎日いました。

OTAで見つけて、公式サイトで確かめてから予約する。この動きは、宿泊業ではかなり一般的です。

OTAと自社サイトは、役割が違います

  • OTA=出会う場所。まだ宿を知らない人に見つけてもらう
  • 自社サイト=確かめる場所。そして、利益率の高い予約を受ける場所

OTAには手数料がかかります。率は各社・プランで異なり改定もされるのでここでは書きませんが、年間の予約が積み上がると、手数料の総額はサイトの制作費や保守費用をはるかに超えます。一度、昨年1年分の手数料を合計してみてください。自社予約を増やす価値が、数字で見えてきます。

だからといって、OTAをやめる話ではありません。新規のお客様を連れてきてくれる力は、自社サイトだけでは代えられません。新規はOTA、リピートは自社。この形を目指すのが現実的です。

自社サイトで予約したくなる理由をつくる

同じ部屋、同じ値段なら、お客様は使い慣れたOTAで予約します。自社予約に流れてもらうには、理由が要ります。

  • チェックアウトを1時間延長できる
  • ウェルカムドリンクや地酒を1杯
  • 公式限定のプラン(部屋の指定ができる、など)
  • 連泊や早期予約の割引

値引きでなくても構いません。原価がかからず、お客様がうれしいものを探すほうが長く続きます。なお、OTAとの契約には料金の出し方に関する取り決めがある場合がありますので、条件はご自身で確認しておいてください。

帰るときに、次の予約先を伝える

チェックアウトのときに「次はこちらからどうぞ」と伝える。館内に公式予約の案内を置く。季節の便りをメールやLINEで送る。この地道な導線が、翌年の自社予約になります。

福井の宿は、越前がにの時期のように、年に一度必ず来てくださるお客様を持っているところが多いです。その方たちが公式サイトから予約する形をつくれれば、それだけで収益の残り方が変わります。

公式サイトに載せておきたい情報

  • 部屋タイプごとの写真と広さ、定員
  • 食事の内容(品数、時期による違い、アレルギーへの対応)
  • お風呂の利用時間と貸切の可否
  • チェックイン・チェックアウトの時刻
  • 駐車場、送迎の有無、最寄り駅からの所要時間
  • 子ども連れ、ペット、バリアフリーの可否

写真は季節ごとに撮り足してください。冬の写真しかない宿は、夏に検討している人から選ばれにくくなります。

福井を訪れる人が探しているもの

北陸新幹線の延伸以降、福井を目的地にする旅行者が増えました。恐竜博物館、永平寺、東尋坊、一乗谷。宿のサイトに「ここから車で何分か」「レンタカーは要るか」が書いてあると、旅程を組む人に選ばれます。

公共交通を使う旅行者にとって、福井は移動の計画が立てにくい土地です。そこを埋める情報を書いている宿は、それだけで一歩前に出ます。海外からのお客様を受けるなら、英語ページも同じ理由で効きます。

宿のサイトでよくある失敗が、料金を「お問い合わせください」とだけ書いている状態です。OTAには金額が出ているので、公式サイトだけ伏せても意味がありません。プランごとの料金と、時期によって変動することを書いておくほうが親切です。

予約ボタンがトップページの下のほうにしかない宿も見かけます。どのページからでも押せる位置に固定しておいてください。福井県内の宿でも、これを直しただけで公式からの予約が動いた例があります。

口コミへの返信も、予約に効いています

OTAにも地図サービスにも口コミが並びます。宿を検討している人は、点数より返信の中身を読んでいます。

厳しい内容がついたときこそ、返信の書き方で印象が決まります。反論せず、指摘された点をどう直したかを事実で書く。それを読んだ人は、点数ではなく姿勢を評価します。返信のない口コミが並んでいる状態は、機会を捨てているのと同じです。

あわせて、館内の写真は明るい時間に撮り直してください。暗い写真は、実物より古い印象を与えます。部屋、風呂、食事、外観。この4つを季節ごとに撮り直すだけで、掲載面全体の見え方が変わります。

民泊は、届出情報の掲示を忘れずに

住宅宿泊事業として運営する場合、届出番号などの表示に関する決まりがあります。自治体ごとの上乗せルールもありますので、掲載内容は所管の窓口にご確認ください。サイトに正しく記載されているかどうかは、宿泊者から見ても安心の材料になります。

まとめ

OTAで見つけてもらい、公式サイトで確かめてもらい、二度目からは公式で予約してもらう。この流れを設計するだけで、同じ稼働率でも手元に残るお金が変わります。

自社予約をどう増やすか、今の状況をお聞きしたうえで一緒に考えます。お気軽にご相談ください。

article author

株式会社KOiKi 代表取締役 中谷 蓉織

代表取締役 中谷 蓉織

福井市を拠点に、Web・広告・グラフィック・パッケージなど幅広いデザイン分野で
16年以上のキャリアを持つクリエイティブディレクター。 企業や店舗のブランディング、Webサイト制作、SNS運用、広告設計など、トータルな集客支援を行う