
こんにちは、KOiKiの中谷です。お客様との打ち合わせで本当によく聞かれる質問があります。「補助金でホームページって作れるんですか?」というものです。
結論から言うと、作れます。ただし、いくつか大事な条件があって、それを知らずに「全部補助金でまかなえる」と思い込んでしまうと、あとでがっかりすることになるんです。
そしてもうひとつ。2026年の第20回公募から、ホームページ関連のルールが変わりました。以前の記事や情報を見て「4分の1までしか使えない」と思っている方が多いのですが、そこが変更になっています。良い方向への変更なので、ぜひ知っておいてください。
私たちは商工会連合会から専門家派遣の委嘱を受けており、補助金申請のサポートに関わった経験もあります。その経験をふまえて、今日は小規模事業者持続化補助金とホームページの関係を、できるだけ正直にお話しします。なお、制度の内容は公募回ごとに変わりますので、実際に検討される際は必ず最新の公募要領をご確認ください。
小規模事業者持続化補助金とはどんな制度か
小規模事業者持続化補助金は、その名のとおり小規模事業者向けの補助金です。従業員数が商業・サービス業なら5人以下、製造業などなら20人以下、といった規模の事業者が対象になります(詳細な要件は公募要領をご確認ください)。
ポイントは「販路開拓」のための取り組みを支援する制度だということ。つまり「新しいお客様を獲得するための活動」にかかる費用の一部を補助してくれるものです。チラシ制作、展示会出展、店舗改装、そしてホームページ制作なども、この販路開拓の手段として認められています。
補助率は原則3分の2、通常枠の補助上限額は50万円です(条件を満たす特別な枠では、上限がもっと大きくなることもあります)。
2026年から変わったこと:ホームページ関連が使いやすくなりました
ここが今回いちばんお伝えしたいところです。ホームページ制作費は、経費区分でいうと「ウェブサイト関連費」にあたります。この扱いが第20回公募から変わりました。
「補助金額の4分の1まで」という縛りがなくなりました
以前は「ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の4分の1まで」というルールがありました。これは小さな計画ほど不利になる仕組みで、たとえば補助金を40万円申請する計画だと、ホームページには10万円分しか充てられない、ということが起きていたんです。
この4分の1という縛りが撤廃され、「ウェブサイト関連費は30万円(税込)まで」というシンプルなルールに変わりました。計画の大きさに関係なく使えるようになったので、小規模な計画ほど恩恵が大きい変更です。
この30万円は「補助してもらえる額」の上限です
ここは間違えやすいので、丁寧に書きます。30万円は「使える経費の上限」ではなく、「補助してもらえる金額の上限」です。
補助率は3分の2なので、逆算するとこうなります。
- ホームページ制作に 45万円 使う → その3分の2の 30万円 が補助される(実質負担15万円)
- ホームページ制作に 60万円 使う → 補助されるのは上限の 30万円まで(実質負担30万円)
つまり、45万円あたりが「補助を無駄なく使い切れる」ラインということになります。それ以上かけても補助は増えません。ここを知っているかどうかで、計画の立て方がだいぶ変わってきます。
広告費にも同じ枠ができました
もうひとつ大きな変更があります。「広報費」にも30万円(税込)の上限が設けられ、あわせてインターネット広告・SNS広告が対象として明記されたことです。
以前は紙のチラシやパンフレットのイメージが強い区分でしたが、Web広告も正面から使えるようになりました。考え方はウェブサイト関連費と同じで、広告に45万円使えば30万円が補助される計算です。
ホームページをつくって、そこへ広告で人を呼ぶ。この組み合わせが制度の中で組みやすくなったわけで、集客という観点ではかなり嬉しい変更だと思っています。
ただし、合計は補助上限の50万円で頭打ちです
ここは注意してください。ウェブサイト関連費で30万円、広報費で30万円、合計60万円もらえる——とはなりません。通常枠の補助上限が50万円なので、そこで止まります。
それぞれの区分に上限があり、さらに全体にも上限がある。この二段構えだと考えていただければ分かりやすいと思います。
ホームページだけでは申請できません
変わっていない点もあります。ウェブサイト関連費や広報費だけの単独申請はできません。他の経費区分と組み合わせた計画にする必要があります。
つまり「ホームページを作りたいから持続化補助金を使う」という単純な話にはならないんですね。看板、設備、展示会出展など、他の販路開拓の取り組みと組み合わせた計画の中に、ホームページを位置づける必要があります。
ちなみに、ウェブサイト関連費として認められ得る経費には、ホームページの新規制作やリニューアルの費用、ネット販売機能の構築費用、検索対策(SEO)に関する費用、アクセス解析などの効果測定に関する費用といったものが挙げられています。制作費だけでなく、集客のための周辺費用も含まれ得るのは、知っておいて損のないポイントです。
もちろん、何がどこまで認められるかは公募要領と事務局の判断によります。計画段階で商工会議所・商工会に相談しながら詰めていくのが確実です。
申請から入金までの流れ
大まかな流れはこうです。
- 地域の商工会議所・商工会に相談し、経営計画書・補助事業計画書を作成する
- 商工会議所・商工会から「事業支援計画書」の発行を受ける
- 事務局に申請する(電子申請が基本になってきています)
- 採択発表を待つ(申請から数ヶ月かかります)
- 採択・交付決定後に、ホームページ制作などの発注・契約をする
- 事業完了後、実績報告書を提出する
- 確定検査を経て、補助金が入金される
ここで特に大事なのは「交付決定前に契約・発注したものは対象外」という点と、「補助金は後払い」という点です。制作費はいったん全額ご自身で支払い、あとから補助分が戻ってくる仕組みなんです。手元資金の計画も忘れずに立てておいてください。
正直に言うと、採択されないこともあります
これは声を大にして言いたいのですが、補助金は申請すれば必ずもらえるものではありません。採択率は公募回によって変動しますし、計画書の内容次第で不採択になることも普通にあります。
私たちも申請のサポートはできますが、「絶対に採択されます」とは言えませんし、そう言う業者がいたら少し警戒したほうがいいと思います。採択を保証する言葉は、誰にも使えないはずなんです。
だからこそ、おすすめしたいのは「補助金が取れたらラッキー、取れなくてもやる価値がある計画」を立てることです。ホームページが本当に販路開拓に必要なら、その必要性は補助金の有無で変わらないはずですよね。
なお、弊社では企画書のアドバイス程度はお手伝いできますが、行政書士業(申請の代行)は行っておりません。申請そのものは、お知り合いの行政書士さま、もしくは弊社からおすすめの行政書士をご紹介いたします。
まとめ
- 小規模事業者持続化補助金でホームページは作れます
- 2026年の第20回から「4分の1」の縛りが撤廃され、ウェブサイト関連費は30万円(税込)までに
- この30万円は補助される額の上限。補助率3分の2なので、経費45万円あたりが使い切りのライン
- 広報費にも30万円の枠ができ、インターネット広告・SNS広告も対象に
- ただし合計は通常枠の上限50万円で頭打ち
- ウェブサイト関連費・広報費だけの単独申請は不可
- 採択は保証されず、支払いは後払い
制度の詳細は公募回ごとに変わりますので、必ず最新の公募要領をご確認いただき、まずは地域の商工会議所・商工会にご相談ください。
KOiKiでも、補助金を視野に入れたホームページ制作のご相談を承っています。「45万円の枠に収まる形で組めますか」といったご相談も大歓迎です。計画づくりの段階からでも、お気軽にお声がけください。詳しくはWeb制作サービスのページもご覧いただければと思います。





