COLUMN

クラウドファンディングを始める前に揃えたい3つ

2026.09.28最終更新 2026.09.24

補助金・お金

クラウドファンディングを始める前に揃えたい3つ

KOiKiの中谷です。「クラウドファンディングって、やれば集まるものなんですか?」と聞かれることが増えました。

お答えすると、ページを公開しただけでは集まりません。プラットフォームに載せれば、そこの利用者が見つけてくれる、という仕組みではないからです。新しいプロジェクトは毎日たくさん公開されていて、その中に埋もれます。

それでも挑戦する価値のある手段です。準備が足りないまま公開して達成できず終わる例をいくつも見てきたので、始める前に揃えておきたいものを3つに絞って書きます。

1 自分から直接知らせられる100人

いちばん重要な前提です。公開したときに、自分の力で100人程度に知らせられること。ここが成立していないプロジェクトは、かなり厳しい戦いになります。

100人の内訳は、取引先、常連のお客様、同業の知人、LINEでつながっている友人、SNSのフォロワー、地域の集まりの仲間。名簿として書き出せるかどうかで判断してください。「なんとなく知り合いは多い」ではなく、実際に連絡先が分かる人の数です。

なぜ最初の周知が要るかというと、公開直後の動きがその後を左右するからです。支援が集まっているプロジェクトは目に触れる場所に上がりやすく、そこで初めて知らない人の目に入ります。ゼロのまま並んでいるページに、初対面の人が最初の支援者として飛び込むことは、ほとんどありません。開始直後に身内で数字を作るのは、ずるいことではなく、この仕組み上の必要な手順です。

知らせるときも、一斉送信ではなく個別に連絡したほうが動きます。手間はかかりますが、ここを省いた分がそのまま結果に出ます。

2 人に見せられる状態のもの

構想だけでは、お金は集まりません。試作品、店舗の図面、実際に作った現物、動いている様子の動画。何かしら「これができます」と示せるものが要ります。

写真は最低でも20枚は用意しておいてください。商品の写真だけでなく、作っている手元、作っている場所、働いている場所、関わっている人の顔。応援は、モノより先に人に集まります。

スマホで撮った写真でも構いませんが、明るさだけは気をつけてください。暗い写真が並ぶページは、それだけで信用されにくくなります。

動画も1本あると強いですが、凝った映像である必要はありません。スマホで撮った、本人が話している1分ほどの映像で十分です。文章より先に、人柄が伝わります。

用意した素材は、終わった後もホームページやSNSで使えます。準備にかけた時間は、その期間だけの投資ではありません。

3 公開前後3週間の予定と担当

クラウドファンディングは、公開してからが作業の本番です。活動報告の更新、支援者へのお礼、SNSでの告知、問い合わせへの返信。これが期間中ずっと続きます。

公開前1週間と公開後2週間、誰が何をするかをカレンダーに書き込んでおいてください。ここが決まっていないと、忙しさに飲まれて更新が止まります。更新が止まったプロジェクトは、支援の伸びも止まります。

目標金額の設定も、この段階で決めます。100人に知らせて、その1〜2割が支援してくださると考えると、平均支援額から現実的な線が見えてきます。高すぎる目標は、途中で応援する側の気持ちも折ります。

期間の設定も相談してください。長ければ集まるわけではなく、30日から45日ほどが動きを保ちやすい長さです。長くしすぎると、途中で告知の手が止まり、支援も止まったまま終了日を迎えることになります。

向いているもの、向いていないもの

経験上、話が前に進みやすいのは、応援する理由が一言で説明できるプロジェクトです。閉じそうな店を残す、地域の素材で新しいものを作る、災害からの再開。支援する人が誰かに話したくなる形になっています。

反対に、単なる新商品の販売や、値引きが主な魅力になっているものは苦戦しがちです。それなら通販サイトで売ったほうが早く、支援者から見ると「先に払う理由」がありません。

費用の面でも確認しておくことがあります。プラットフォームには手数料がかかり、リターンの原価と送料も自分で持ちます。集まった金額がそのまま手元に残るわけではないので、内訳を先に計算しておいてください。会計や税務の扱いは顧問の税理士さんにご確認ください。

弊社ができること、できないこと

お手伝いできるのは、ページの構成づくり、文章、写真や動画の準備、公開中のSNS発信、終了後のホームページへの落とし込みです。

できないのは、支援者を用意することです。弊社が声をかけて集められる人数はたかが知れていますし、それでは目的を果たしません。プラットフォームの審査に通ることや、目標達成も約束できません。

逆に、この3つが揃っている方は、ご自身で進められる部分がかなりあります。文章と写真だけ相談する、という関わり方でも十分です。

検討の段階でも構いません。声をかけてください。準備の進め方はサービス紹介のページもあわせてご覧ください。

article author

株式会社KOiKi 代表取締役 中谷 蓉織

代表取締役 中谷 蓉織

福井市を拠点に、Web・広告・グラフィック・パッケージなど幅広いデザイン分野で
16年以上のキャリアを持つクリエイティブディレクター。 企業や店舗のブランディング、Webサイト制作、SNS運用、広告設計など、トータルな集客支援を行う