COLUMN

ノーコード・WordPress・AI・制作会社。ホームページ、どれで作るのが正解か

2026.05.29最終更新 2026.09.09

Web制作

ノーコード・WordPress・AI・制作会社。ホームページ、どれで作るのが正解か

KOiKiの中谷です。

ありがたいことに、産業支援センターさんなどで2024年からWordPressのセミナーを担当させていただいています。「ノーコードで、WordPressを一から立ち上げてみましょう」という内容です。おかげさまで最近は、「WordPressがいいって聞いたんですけど」「ノーコードなら自分で作れますか?」というご質問を、以前よりずっと多くいただくようになりました。

正直に言うと、少し複雑な気持ちもあります。ご自身で作れる方が増えるのは、教えている側としては嬉しい。でもWeb制作を生業にしている身としては、一抹の寂しさも覚えるんです。自分の仕事を減らす方向の話を、自分でしているわけですから。

そこへきて、AIです。「AIに指示したらホームページができるらしい」という話も、当たり前のように聞くようになりました。寂しさに追い打ちがかかっている気分です。

ただ、セミナーのあとにご相談をいただくことも、けっこうあります。「作ってみたけれど、ここから先が分からない」「更新が止まってしまった」。一度ご自身で作ってみたからこそ見えてくる壁があるんですね。そういうお話を伺うたびに、私たちの役割は「作ること」だけではないのだなと思わされます。

ということで今回は、ノーコード・WordPress・AI・制作会社への依頼という4つの作り方について、教える側と作る側の両方をやっている立場から、正直に書いてみます。「頼んでください」という話にはしません。ご自身で作ったほうがいい場合も、はっきり書きます。

ホームページの作り方は、大きく4つ

  • ノーコードで自分で作る(STUDIO、Wixなど)
  • WordPressで自分で作る(セミナーでお伝えしているのはこれです)
  • AIに作らせる
  • 制作会社に依頼する

費用も、かかる時間も、出来上がるものも違います。順に見ていきます。

① ノーコードで自分で作る

プログラミングの知識がなくても、画面上で部品を並べてホームページが作れるツールです。月額数千円から始められて、その日のうちに公開することもできます。

こういう場合には、迷わずお勧めします。

  • まず名刺代わりに1ページだけ、急いで公開したい
  • 予算がどうしても限られている
  • 事業が立ち上げ段階で、方向性がまだ固まっていない

ご相談いただいても、状況によっては「それならノーコードで十分ですよ」とお伝えします。作ることより、目的に合っていることのほうが大事だと思っているからです。

ぶつかりやすい壁は2つあります。ひとつは、ページが増えてきたときや、検索から集客したくなったときに制約を感じること。もうひとつは、意外と時間がかかることです。ツールの操作自体はすぐ覚えられるのですが、「何を書くか」を考える時間は、どの方法を選んでも同じだけかかります。

② WordPressで自分で作る

セミナーでお伝えしているのがこの方法です。なので、はっきり言います。ご自身で作れます。時間さえかければ、ちゃんと形になります。

WordPressを選ぶ理由は、コラムやお知らせを増やして検索から見つけてもらう、という戦い方をするときに、いまのところ一番有利だからです。ページの設計を細かく調整できますし、あとから「採用ページを足したい」「事例を業種別に絞り込めるようにしたい」といった追加にも強い。事業をやっていると、当初の想定になかったことが必ず起きるので、この柔軟さは効いてきます。

それと、これは制作会社の立場では言いにくいことなのですが、大事なので書きます。制作会社の独自システムで作られたサイトは、その会社としか付き合えなくなります。WordPressは世界中で使われている仕組みなので、作った会社と合わなくなっても、他の会社に引き継いでもらえます。弊社としても、逃げられない状態で選ばれ続けるより、選び直せる状態で選ばれ続けたいと思っています。

ご自身でやる場合に、正直にお伝えしていること

定期的なシステム更新をしないと、セキュリティ面のリスクが出てきます。「WordPressは危ない」と聞かれたことがあるかもしれませんが、危ないのは放置されたWordPressであって、更新されていれば過度に恐れるものではありません。

ただ、ご自身で毎月見るのは現実的でないという方が多いです。そういう場合は、作るのはご自身で、管理だけ任せるという分け方もできます。弊社では月額16,500円〜でこの部分をお引き受けしています。

③ AIに作らせる

ここ数年でいちばん変わったところです。指示を出せば、それらしいホームページの形になるところまでは、本当にすぐ辿り着けるようになりました。文章の下書きも、画像も、ある程度は用意できます。

隠さずに書きますが、弊社も制作の中でAIを使っています。画像の書き出し、文章のたたき台、コードの一部。使えるところは積極的に使っていて、そのぶん作業時間が短くなった工程があります。そこは正直にお見積もりへ反映していて、以前より安くご提案できるケースも増えました。

それでも、AIに任せていないこと

一方で、AIに任せていない部分もあります。

  • 誰に向けて、何を伝えるかを決めること。これは社長の頭の中や、現場のお話を伺わないと出てきません
  • デザイン。特にコードありきのオリジナルデザインは、まだまだAIでは本職のWeb制作には勝てないところだと感じています。
  • どの順番で見せるか。同じ内容でも、並べ方で問い合わせの数は変わります
  • その業界で書いてはいけないことの判断。医療や士業のように、表現に決まりがある分野があります
  • 実際の写真。お店やスタッフさんの本物の写真は、AIには用意できません

AIが作るのは、あくまで「よくある形」です。よくある形は、悪くはありません。ただ、よくある形は、他社と似ます。選ばれる理由をつくりたいときに、そこが効いてきます。

それと、これは実際にご相談を受けて感じることですが、AIで作ったサイトは公開後に手が止まりやすいです。最初の一式は出てくるものの、そのあと何を直せばいいのかが分からない。集客は公開してからの積み重ねなので、ここで止まると結果につながりません。

④ 制作会社に依頼する

ここまで読んでいただくと、依頼する意味がどこにあるかは、だいたい見えてきたかもしれません。

制作会社にお金を払っているのは、実は「作る作業」だけではありません。何を伝えるべきかを一緒に整理すること、公開後にどう育てるかを考えること、そしてご自身の時間を空けること。この3つのほうが大きいと思っています。

特に3つ目は、意外と見落とされます。ご自身で作れば制作費はかかりませんが、その時間は本業から引かれています。社長の時間を何時間使うか、そこを一度計算してみると判断しやすくなります。

依頼したほうがいいケース

  • ホームページから問い合わせや採用につなげたい(作ることが目的ではない)
  • 検索から集客したい
  • ロゴや看板、パンフレットなど、他のものとトーンを揃えたい
  • 医療・士業など、表現に決まりがある業種
  • 本業が忙しく、そこに時間を割けない

逆に、この中に当てはまるものがなければ、無理に依頼する必要はないと思います。

判断の分かれ目は「公開したあと」にあります

4つを比べてきましたが、どれを選んでも共通していることがあります。公開したあと、誰がどれくらい触るのか。ここで結果が決まります。

どんなに良い作り方をしても、更新されなければ検索には出てきません。逆に、ノーコードで作った素朴なサイトでも、こまめに情報を足していけば、ちゃんとお客様は来ます。

だから弊社では、ツールや方法を決める前に「公開したあと、誰がどれくらい触れそうですか」を必ず伺っています。社内に書ける方がいるならWordPressで検索集客を狙いますし、まったく手が回らないなら、更新を前提としない設計にするか、運用ごとお引き受けするかを考えます。

まとめ

  • ノーコード:まず1ページ、急いで安く。事業が育ったら引っ越す前提で
  • WordPressで自分で:時間をかけられるなら十分可能。管理だけ任せる手もあります
  • AI:たたき台としては優秀。ただし「よくある形」になりやすく、公開後に手が止まりやすい
  • 制作会社に依頼:問い合わせや採用につなげたい、検索から集めたい、時間を空けたいとき

セミナーで「自分で作る方法」をお伝えしている会社が言うのも変な話ですが、ご自身で作れるものは、作っていただいていいと思っています。そのうえで、手が止まったときや、そろそろ本気で集客したいと思われたときに、思い出していただけたら嬉しいです。

どの方法が合いそうか迷ったら、その判断だけでもお手伝いします。費用感については料金の目安ページもあわせてご覧ください。

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株式会社KOiKi 代表取締役 中谷 蓉織

代表取締役 中谷 蓉織

福井市を拠点に、Web・広告・グラフィック・パッケージなど幅広いデザイン分野で
16年以上のキャリアを持つクリエイティブディレクター。 企業や店舗のブランディング、Webサイト制作、SNS運用、広告設計など、トータルな集客支援を行う