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ECの商品説明文、何を書けば買ってもらえるのか

2026.09.14最終更新 2026.09.09

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ECの商品説明文、何を書けば買ってもらえるのか

商品説明の欄に、素材とサイズと洗濯表示だけが書かれている。ネットショップを見ていると、こういうページによく出会います。

間違ってはいません。ただ、それはカタログの情報であって、買う理由にはなりません。説明文の役割は、情報を並べることではなく、迷いを消すことです。今日はその書き方を整理します。

お客様が知りたい順番で書く

書き手は商品の説明から始めたくなりますが、読み手の関心はそこから始まっていません。実際に読まれる順番はこうです。

  1. これは自分向けの商品か(誰のための、何なのか)
  2. 何が良いのか(他とどう違うのか)
  3. 本当にそうなのか(根拠、素材、作り方、実績)
  4. 使うとどうなるのか(暮らしや仕事がどう変わるか)
  5. 買っても大丈夫か(サイズ、送料、返品、納期)

この順番で並べ替えるだけで、読まれ方が変わります。多くのページは1番目と4番目が抜けていて、2番目と3番目だけが書かれている状態です。

1行目で「誰向けか」を言い切る

冒頭の1行で、対象を絞ってください。絞ると売れなくなりそうで怖い、という気持ちは分かります。実際は逆で、誰にでも向けた説明は、誰にも刺さりません。

  • 「軽くて丈夫なトートバッグです」→ 誰の話か分からない
  • 「A4の書類とノートパソコンを毎日持ち歩く方へ。肩が痛くならない軽さにしました」→ 自分のことだと分かる

スペックは、意味に翻訳する

数字や専門用語は、そのままでは伝わりません。書いた数字の後ろに「だから何が起きるか」を足してください。

  • 「厚さ0.8mm」→「厚さ0.8mm。名刺入れに入れても、ポケットが膨らみません」
  • 「撥水加工」→「撥水加工。急な雨でも、さっと拭けば中の書類は濡れません」
  • 「福井県産の生地を使用」→「福井県産の生地。40年その織り方を続けている工場でしか出せない張りがあります」

翻訳する作業は面倒ですが、ここが説明文の中心です。スペックは根拠で、意味が価値です。

欠点を書く

売り手が書きたくない部分ほど、読み手は知りたがっています。

  • 「濃い色は、最初の数回は色移りすることがあります」
  • 「手作業のため、木目や色味は1点ずつ違います」
  • 「食洗機には対応していません」

こう書いても売上は落ちません。むしろ、返品やクレームが減ります。そして、隠さずに書いてある店は信用されます。ネットで買う人は「失敗したくない」という気持ちで読んでいるので、都合のいいことだけが並んだページは警戒されます。

使う場面を、具体的に想像させる

商品そのものより、使っている時間を書いてください。

「朝のコーヒーを淹れる10分のために」「出張の前夜、これに詰めるだけで支度が終わります」。こういう一文があるページは、読み終わったときの手触りが違います。写真だけでは伝わらない部分を、言葉が補う形です。

よくある質問を、説明文の中に入れる

問い合わせが来た内容は、そのまま説明文に足していってください。1人が聞いてきたということは、聞かずに帰った人が何人もいるということです。

  • ギフト包装はできますか
  • 何個から注文できますか
  • 在庫がないときはどれくらい待ちますか
  • 大人でも使えますか

こうした一問一答を商品ページの下に置いておくと、問い合わせ対応の時間そのものが減ります。

商品名も、説明文の一部です

見落とされがちなのが商品名です。一覧に並んだとき、まず読まれるのはここです。

  • 「トートバッグ ブラウン」→ 検索にも引っかからず、中身も伝わらない
  • 「帆布トートバッグ/A4対応・肩がけ可/ブラウン」→ 何ができるかが名前で分かる

社内でしか通じない型番だけを並べているページもよく見ます。型番は最後に添える形にして、先頭には人が検索しそうな言葉を置いてください。素材、用途、サイズ、色。この4つが名前に入っていると、検索からも一覧からも拾われやすくなります。

何を書けばいいか分からないときの3つの質問

文章が出てこないときは、自分に3つ聞いてみてください。

  1. この商品を作るとき、いちばん手間をかけたのはどこか
  2. お客様から言われて、いちばん嬉しかった言葉は何か
  3. なぜ他社と同じ値段にできない(または安くできる)のか

この3つの答えは、そのまま説明文の中心になります。特に1番目は、作っている本人には当たり前すぎて省いてしまう部分です。省いた手間ほど、買う人にとっては値段の理由になります。

最後に、長さの話

「長いと読まれない」と言われますが、買う気のある人は読みます。読まないのは、買う気のない人です。短くするのではなく、読み飛ばせるように作るのが正解です。

  • 見出しを入れて、拾い読みできるようにする
  • 要点を箇条書きにする
  • 写真を挟んで、文字が続きすぎないようにする

説明文は一度書いて終わりではありません。問い合わせが来るたび、返品理由を聞くたびに書き足していく。1年経つと、その積み重ねがそのまま強いページになります。上手な文章を目指すより、聞かれたことに答え続けるほうが、結果として売れるページに近づきます。

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株式会社KOiKi 代表取締役 中谷 蓉織

代表取締役 中谷 蓉織

福井市を拠点に、Web・広告・グラフィック・パッケージなど幅広いデザイン分野で
16年以上のキャリアを持つクリエイティブディレクター。 企業や店舗のブランディング、Webサイト制作、SNS運用、広告設計など、トータルな集客支援を行う